2006年5月29日月曜日

嫌われ松子の一生

matsuko_main



初日に見てきました。映画は面白いです。脇役豪華です。ハイテンションです。
以下ストーリーの覚書と言うか感想です。

 一瞬の幸せが近づいたかと思えば、すぐにどん底へ転落していく松子の物語はシリアスな映画として撮ればとても陰惨で儚く悲しい。
 何しろ、教師を追われ、同棲相手には暴力を振るわれ、父親には家を飛び出した直後に死なれ、不倫相手は劇団ひとりで、ソープ嬢になってヒモを殺し、入水自殺をしようとし、荒川良々と幸せな家庭を築く直前で逮捕され服役し、やくざの女になって、そのヤクザにも逃げられ、引きこもりになって、荒川の土手で殺される。
 あまりに不幸だが、映画のトーンはとてもハイテンションで楽しい。子供の松子はとてもかわいい。ガレッジセールのゴリや劇団ひとりや荒川良々のような個性的な人たちが次々と現れるのはまるで新喜劇のようだし、フィルムの色調は三原色のライトで照らされたかのように華やかでもあるし、不気味でもある。可愛かったりテンポの良かったりする音楽にあわせて進んでいく様はミュージカルのようだし。CG演出はディズニーのようでもある。
 ディズニーとかグリム童話のどす黒さを見ているようでもあるが・・・
 あー暗い映画を暗くさせないためのミュージカルの演出がダンサーインザダークのようでもあったなあ。
 幸福と不幸のギャップの連続がとても物語を悲しくもする。でもこの物語をフランダースの犬的な幸福感で終わらせてくれたのはうれしかった。見終わったときに見てよかったと思える映画が好きだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿