TOKUZO10周年企画第14弾3/15(日)John Zorn's Cobra 名古屋作戦今池部隊
18:00open 19:00start
前売¥3,000 当日¥3,500
巻上公一(プロンプタ)
津山篤(ギターとか歌とかベースとかピアノとか)
鬼怒無月(ギター)
植村昌弘(ドラム)
藤原弘明(ヴァイオリンとかバンジョーとか)
KEI(ギター)
臼井康浩(ギター)
小野浩輝(カシオトーン)
石垣篤友(ベース)
石渡岬(トランペット)
白木佐也加(歌とかピアノとか)
小野良子(サックスとかフルートとかピアノとか)
鬼才ジョン・ゾーンが提唱した即興音楽の"サバイバル・ゲーム"John Zorn's Cobraが、プロンプター巻上公一で、遂に今池上陸。
「コブラ」は84年にジョン・ゾーンが"作曲"した即興演奏のシステムで、
"部隊"と称される、10名程の演奏者たちが、プロンプターが差し出すカードとそれに対応したボディ・ランゲージによって意思疎通をはかり、即興演奏を行
なうというもの。途中"ゲリラ"としてプロンプターに逆らう演奏者も登場し、ゲームに負けると制裁を受けるなどサバイバル・ゲームらしい物騒なルールもあ
る。
今池部隊には、東京、関西からの強者経験者達に加え、名古屋即興勢も大量参戦する 。
ジョンゾーンのコブラは主にいろんな人がいろんな組み合わせでやっているのだけど、見るのは初めてで、どういうことになるのだろうと興味津々で見に行きました。
ちょっと早めに来て後ろの方に座っていたら、前の方も空いてますよと言ってもらって、案内されるままに最前列に。
プロンプターの位置より前になってしまってた。おかげでプロンプターの出すサインも見えるし、鬼怒さんや石垣さんは見えないのだけど、近くで良く見える。
プロンプターは客席の位置に立って机の上におかれたいろいろなサインを差し出す。サインは客席からは見えない形にはなる。どういうサインがどうなっているのかというのは想像するのが楽しい。
ちなみに、サインから想像出来るのをいうと、演奏者がグーを差し出すと主導権の意思表示、バンダナをつけるとリードを演奏するんだと思う。首切
りのサインで演奏を中断。たまに良い演奏をやっているとプロンプターが拒否する場合もある。くそうという声が聞こえてきて笑った。
1、2、3とボードがあって鉛筆で書くサインをするとリフが記憶される。1を出すと1のリフが演奏されて、2を出すと2のリフが演奏され、1と2を交互に出すとフェードしあう。
誰かが指揮者となって演奏者を指示する場合もあれば、指揮が乗っ取られたり、違う展開をかぶせられたり急に振られたり。そこらへんが面白い。
とまあ、いろいろサインは複雑みたいでこれの何倍もサインがあるようでその組み合わせで演奏が展開するのは面白い。演奏者の力量が左右するなあと思う。
面白いのは各メンバーがプロンプターに命令の要求を出すことによって演奏の展開が成り立つということ。リーダーがいてその人の指揮によって演奏
が成り立つとか、曲の柱があってその展開の中で即興を繰り広げるのではなくって、各々が指揮を取り合ったり指揮を重ねあわす形で即興演奏をつなげて行くと
いうというのが今まで見たことがない演奏の感じで楽しい。
意外と即興音楽よりも耳あたりもよく、入って行きやすい感じだったのは、みんな持っている様々な引き出しをそれぞれが主導権を取り合う中で、そ
の場の空気を感じて演奏して行くからかなあと思う。そこらへんの流れとか空気とかを上手く反映させるのはプロンプターの才能なんだろうな。
とはいえ、これは見ないと面白さは分らないと思うし、メンバーが変わればまったく異なるCOBRAにになるということなので見れたのはとてもラッ
キーだと思う。メンバーを見れば期待を裏切らないのは分っていたけども、即興音楽あり、おジャズあり、ロックあり、カントリーあり、アルプス民謡?あり、
パントマイムあり、演奏中の告知・自己紹介ありでほんま面白かった。