2007年12月25日火曜日

見えないものと見えるもの

 



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664647122_223.jpg 愛知県美術館で河口龍夫展を見る。
会場に入ると10mくらいの円柱状に撒かれた向日葵の種が目に付く。その横には立ち枯れの向日葵。そして周囲には鉛の板が壁一面に長方形に敷き詰められていて、モノトーンの世界が広がっている。

 蜜蝋の作品もあったせいかそれらを見た時、豊田市美術館で見たヴォルフガング・ライプ展を思い出した。
ライプの作品が死から生命への連鎖というなら、モノトーンのライプというか、河口龍夫の作品は生命から死への連鎖というイメージをパッと見た時は思った。
 立ち枯れたライプかと思ったら2階の「石になった生命」や「花の遺伝」などの絵画の作品はパステル調の明るい作品で意外。花の遺伝は中央に花の種子が埋め込まれた絵画でその種子の花の色で構成されている。石になった生命は化石の作品だけど生命のあった頃の様なカラーで書かれている。生命から死というイメージを1階では持ったけど2階では逆を思う。

 2階では向日葵の種が置かれていて自由に1階の作品へ撒くことが出来る。音を聞いたり、種が円柱状に広がる様をみて楽しむ。円柱状の真ん中に四角い銅版のオブジェが埋もれていて何だろうと思っていたのだけれども、インスタレーションの模様を撮ったVTRがあって、それがピアノだと気づく。なるほどこれは現代音楽なんだとその時気づく。


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夜はtokuzoへ。
金澤美也子(p) and 小野良子(as) とRYORCHESTRAが目的
6時ちょっとすぎに行ったら早かったのかまだ誰もいない。中から「スガキヤ行こう」の声が。たぶん東京から来た金澤美也子さんか誰かかなと思い、今から食事だったらまだまだだなと思い今池をぶらぶらと暇つぶし。

RYORCHESTRAは1曲目から3曲いっぺんにやってみましたという感じで、プログレっぽくもあり、インプロっぽくもあり、OOIOOのようなharpyのような変拍子ループボイスがあったり、激しくソロが続いたりとよく分からない。しっかりとした演奏での変な音楽を楽しむ。

ひゃくたたきはドラムとエフェクターを使ったソロ。エフェクターを使ったかなりキツイめのノイズを畳み掛けてつぶすかのようなドラムソロが被さる。ドラムセットのシンバルにピックアップマイクが付けられてエフェクターで変形して音が出る仕組み。気づいたことは、ノイズは単体だとかなり聞き苦しいけど他の音と被さればそれなりに聴けるということ。


そして、金澤美也子(p) と小野良子(as)のデュオ。 金澤美也子という人は面白い人だ。キレイな顔立ちで変な音楽を奏でる。囁く。絶叫する。鍵盤を手が面白いように動く。即興なのか。でも譜面があるし。激しく鍵盤を手が動いてもまだ余裕がありそう。
あれだけ激しく手が動くと見ていて面白くなる。


ちなみにこちらを撮っていた途中で電池切れ。
本当に面白かったのはこの後のアンコール。アンコールを予定してなかったらしく、二人で合わした曲は全てやったそうで、せっかくなんで何かお題を下さいということに。
「ABBA」
「あば!?あば~!?あばってダンシングクイーンのABBA?」
「そう」
「え~~~」「You can dance, you can jive」とフレーズを口ずさんでピアノで叩いてみたり「エービーエービー」?と叩いてみたりするが「無理無理」(笑)
「他に何かない?」の言葉に「じゃあルインズ」(笑)
絶対ここしか出てこないお題だ。
「ルインズってなにやるのクラシックメドレー?」
「あークラシックメドレーいいね」
「やっぱり無理無理」
「お題を下さいというわりには」と言われて、「あーそうだよね。ABBAやろABBA。練習やったじゃんABBA。ワンツーさんはい」
「%&#$|♪*$&#%$π√」勢いと畳み掛けるような演奏でYou can dance, you can jiveの鼻歌も混じりの不協和音。でそこからお互いの感じをつかみつつ「あばあばあばあば」と言うフレーズに落ち着きそこにサックスがかぶさって完全即興演奏。何でもやったもん勝ちやね。
即興はその奥にあるものが面白いんだよね。

2007年12月14日金曜日

アンビエント・ドライヴァー

エクサン・プロヴァンスでの昼食中、この前買った細野治臣のアンビエント・ドライヴァーを読む。まだまだ最初の方だけだけど、読みやすい本だけど時折ハッというようなというより、そうそううんうんとうなずく言葉が書かれている。そうそう、音楽に対して同じこと考えていたよという感じ。



レビュー






アンビエント・ドライヴァー THE AMBIENT DRIVER


4.50点(48人)


2005
マーブルトロン
細野 晴臣


もっと読む




「それまで現代音楽といえば意識的なアートだったのに対し、アンヴィエントはポップスだといったら分かりにくいだろうか。だが、なんとなく聞くというよりは、「こりゃ、すげえや」「新しいや」などと興奮して聞いていたのだから、やはりこれはポップスなのだ」


「モンド・ミュージックとは、アメリカの雑誌『リ・サーチ』の連中が単なる趣味で集めていた、ヘンテコリンな音楽群のつづり方だ」


「モンドというのは結局のところ実体のないものだから、突きつめないほうが楽しめる」


「音楽に限らず、芸術とは鑑賞するよりは体験するものではないだろうか」


「モンドが「聴き方」の態度だとすれば、アンビエントは、「作り方」の態度ともいえる。」


「ここ数年、僕は「静けさ」に心惹かれている」


「アンビエントは物語のない、何も起こらない音楽だから、刺激を求める人には退屈に聞こえるかもしれない。だが、そんなメロディも歌詞もない音だけの響きを聴いて、従来のポップスのように楽しむ若い人たちがいることもまた事実だ。」


「ただ一ついえるのは、自分一人で作り、自分一人で聞く作業から生まれたひそやかな音楽ではあるが、それを人に聞いてもらうのも僕にとっては楽しみの一つということだ。」


ところで本とは関係ないけど、このイベントが面白そうだなあと。

2007.12.23(日) at名古屋今池得三
名古屋市千種区今池1-6-8 ブルースタービル2F  052-733-3709
http://www.tokuzo.com/
OPEN/18;00 START/19;00
adv/2000yen door/2300yen
電話一本で簡単に予約できます!!052-733-3709

●金澤美也子(p) and 小野良子(as)
ジャズ・ピアニストの山下洋輔氏も「ものすごい音楽だっ!!!」と大絶賛させた超絶変態バンド「る*しろう」を中心に活動し、あるときは吉田達也氏のバンド「高円寺百景」にも楽曲提供しメンバーとしても活動。そのほかに小室哲哉氏のバックコーラス、女優業、ゲーム音楽作曲など国内外で活躍美人変態ピアニスト、「金澤美也子(p)」が今池得三に登場。名古屋で活動中のサックス奏者小野良子(as)とデュオをします。
http://www7.ocn.ne.jp/~tolsilo/contents/MKprof.html
http://www.myspace.com/onoryoko

●the ひゃくたたき
ドラム、マイク、エレクトロニクスなどを使用し、音圧音塊を「叩き」だす独演暴虐グラインド・グループ。
http://www.myspace.com/thehyakutatakix

●RYORCHESTRA
女性2人の絶叫とささやき系ボーカルにうっとり。個性的なメンバーが演奏するのはロックのようなジャズのようなインプロっぽいような、クラシックの感じもある摩訶不思議音楽。それぞれのメンバーは藤井郷子オーケストラ、渋さ知らズ、ett、next orderのバンドなどで国内外でも活動中。
http://homepage3.nifty.com/ryono/index.htm


山下洋輔が「ものすごい音楽だっ!!!」ってどんなのよねえ。
ryochestra (小野良子オーケストラアコースティック) もメンバーはettの二人とか即興の強そうなメンバーなので面白そう。
あと、「the ひゃくたたき」って(笑)

「音楽に限らず、芸術とは鑑賞するよりは体験するものではないだろうか」ていうしねえ。これは鑑賞じゃないね。どれも一度も音源を聴いたことないけど体験しとこうかな。名古屋行ったばかりだけど。

2007年12月11日火曜日

ソウルフラワーユニオン@アポロシアター

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651089924_27.jpg ソウルフラワーユニオンを見にアポロシアターへ。ライブを見るのは2005年のフジロック以来か。モノノケ・サミットは去年見てるけど。

 アポロシアターは狭いハコなので、凄い人の入り。
 やっぱり狭いところはいいね。と言ってたし。
 といっても僕の前売りが160番になっていて結構当日で入っていた人も多かったので結構入ってたのかな。

 不思議なのは、モノノケサミットのような昔の歌謡をうたっても、チンドンがドラムになっても、三線がギターになってもソウルフラワーの音楽になるというのはどういう仕組みなんだろう。理由は中川さんのボーカルだけじゃないはず。そこがとても面白い。

 年末の忘年会だからということでベストの曲を多くやってくれて、とても楽しい。前にいた8歳の男の子も楽しそうに歌ってたし。「僕知ってる曲と知らない曲の差はげしいな。俺らもそうやけど。知らん曲でも楽しそうにしてくれるとおっちゃんら喜ぶで」といわれてた。

曲は順番ぐちゃぐちゃですけどこんな感じでやってくれてた。
(やってないのもあるかもしれない)

極東戦線異状なし!
荒地にて
ピープル・ゲット・レディ
殺人狂ルーレット
世紀のセレナーデ
永遠の語らい
サヴァイヴァーズ・バンケット
うたは自由をめざす!
イーチ・リトル・シング     ?
エエジャナイカ 
ブルー・マンデー・パレード   ?
ホライズン・マーチ
騒乱節
緑の沖縄
辺野古節
松葉杖の男
他知らないのが数曲

 風邪でのどの調子が悪いそうで高音が出しにくそうでしたけど

 終電があったので途中で帰ったけど、その後「神頼みより安上がり」、「満月の夕」に「海行かば山行かば」もやったのでほぼベストの選曲。
 8時スタートって遅いよ。殺人狂ルーレットが終わって帰ったけど、終わる雰囲気がまったくなかったし。逆にあの時間でアンコールになっててあの盛り上がりでいてたら帰りそびれて終電乗り過ごしていたけどね。
 
 前の方にいたので踊る阿呆に見る阿呆という感じで。両手挙げてええじゃないかとかどっこいしょとかイヤササ!にヨイサーヨイサーに、色んな掛け声が混ざって、踊りもええじゃないかにカチャーシーにモッシュに何でもいいから楽しけりゃええやんという感じがほんま楽しかった。

 去年のモノノケサミットでのあまり踊れなかったことへの欲求不満も解消ですわ。
 そういやよく考えたら、ライブハウスって感じのライブ久しぶりやったわ。


2007年12月9日日曜日

NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTETを考える

 


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  コミュより



<菊地成孔 - 新プロジェクトは、マイルスサウンドのポリリズムを際立たせ、クールにダブをコラージュ、『管理された偶然』の中に、ジャズを再生する。>

<60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットの4部作(E.S.P/Miles Smiles/Sorcerer/Nefertiti)をマトリックスに、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィーのジャズを引用。菊地成孔が、アブストラクト且つファンキーに研ぎ澄まされた“21世紀の二管ハードバップサウンド”とも呼べる全く新しいジャズミュージックを創りあげた>

[メンバー]
菊地成孔(ts)
類家心平(tp)
坪口昌恭(p)
鈴木正人(b)
本田珠也(ds)
Pardon木村(Dub Engineer)



菊地HPより




最新発明がダブ・セクステットという事に成ります。「今までで一番オーセンティックでスタンダードなバンドだ。今度ばかりは永久にその考えは変わらないだろう」と思うのですが



オーセンティックというのは菊地さんとしてのオーセンティックなジャズというのは60年代のマイルスということなんだろうか。



ダブセクステットのアルバムをお聴きに成れば、<発展型>と言いながら、全然別モノであることがお解り頂けるでしょう)


クインテットライブダブが50年代マイルスならダブセクステットが60年代という意味での別ものだということだろう。ドラムが藤井さんから本田珠也さんという人に変わったというのも大きい変化のようだし。かなりロック寄りなドラムを叩くみたいで良いようなので期待が持てそう。
でも21世紀の二管ハードバップサウンドというのも気になるわけでいわゆる王道ということですよね。




と言う訳で、次に出る作品がニューアルバムでありデビューアルバムである新バンドですが、正式名称は「菊地成孔ダブ・セクステット(六重奏団)」という物で、これは言うまでもなく「クンテット(五重奏団)・ライブ・ダブ」の発展型です。04年より足掛け4年間活動したクインテット・ライブ・ダブを解散させ(ラストライブを来年の1月に行います。詳細は後ほど)、新たに結成しました。

 メンバーはワタシ以下、クインテットからの残留組が坪口(ピアノ&エレクトロニクス)、パードン木村(ダブエンジニアリング、ターンテーブル、エレクトロニクス)の3人、ベースがペペの鈴木正人、全くの新顔がドラムスが本多珠也、トランペットが類家心平、という、ワタシが初めてやるハードパップの基本編成(+ダブエンジニア)によるバンドです。

 音楽の内容はアルバムを聴いて頂くとして、このバンドで、ワタシ初めて「バンド最年長」になりまして(菊地&木村44歳、坪口42歳、本多37歳、鈴木36歳、類家31歳)、しかもヴォーカルもアルトサックスも無しのテナーのみ、アルバムにはスタンダード曲もバラードも入っていないオールオリジナル、作曲陣はワタシと鈴木、坪口の3人、と書けば、マイルスマニアの方ならば大体お察しがつくと思われます。アルバムのセッション日数は3日間でしたが、これは「マイルス・スマイルス」「ESP」「ネフェルティティ」「ソーサラー」、所謂「セカンドクインテット・スタジオ4部作」が総て3日間で録音された事(「ナッシングライクユー」は例外として)に倣っています。

 ワタシが手がけて来たバンドの中で、糖度(スイートさ)を最も低く(ゼロに近い)設定したハードな物件ですので、淑女の皆様のお口に合うかどうか心配ですが、08年はメンバーを刷新した第二期ペペ・トルメント・アスカラール(現在アルバム準備中)とダブ・セクステット、そしてヴォーカル物ユニットの三本立てで活動しようと思います。お楽しみに。ごきげんよう。

糖度ゼロいいなあ。いいなあ。エリック・ドルフィーのジャズを引用というのもいい。



ダブ・セクステットはツアー・デビューが決まりまして、即ち東京でデビューライブをするのではなく、先ずはツアーに出て、終えてから東京でやります。スタート地点は博多もしくは岡山で、どちらがダブセクステットの最初の地に成るかは現在検討中ですが、以後北上する形で名古屋、神戸、仙台と5カ所サーキットし、東京で実質上のデビューライブを行います。

愛知芸術文化センターから来たチラシに2/19の19:00~菊地成孔のアーティストトークの案内があったからこの前後が怪しい気がするけど・・・



アルバムは全8曲。タイトルは
「THE REVOLUTION WILL NOT BE COMPUTERIZED / NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTET」」
 というもので、無理矢理訳すならば「革命はコンピューター管理されない」といった所でしょうか。さる有名なアーティストの有名な曲名のモジリである事は言うまでもありません。

「管理された偶然」とこのタイトルなら期待してしまう。



仕事抜きだったらとろけてしまいそうなセッティングですが、類家君の素晴らしいトランペットをプラグインで電子音に変換したり、(本多)珠也のドラムソロにフィルターをかけてフィードバック発振させたりする作業に熱中していると、時間があっという間に過ぎて行きます。

ほんまとろけそう。良い音楽をプラグインで電子音に変換出来たらとろけるよね。
類家君と珠也さんの二人は知らなかったんだけど、youtubeや他の人の評価を見てると期待できそう。

2007年11月28日水曜日

A.S.L.schoolSTOLE029(ブラックウオッチ柄×ブラック)


 


638167815_83.jpgきのこオーケストラさん製作のブラックウオッチ柄×ブラックのストールを購入。
暖かいけどごわつかずでちょうどいいかな。
シックだけどワンポイントが色々あって、何でも合わせられそうなので、いいね。
この要領で自分でワンポイント増やしてもいいな。そういや、草間ピンバッチとかHMVでのポリシックスの1stPのおまけのPバッチがあったな。試してみよ。

なんだか、今回のストールは人気だそうで全てソールドアウトだそうです。でも第2弾として小花柄のロングストールが出るみたいですよ。
ちなみに、AURORA SONG LALALAのTシャツはMUSIC MAGAZINEで口ロロの南波くんが着てましたんです。

ちなみに写真のモデルは正二十面体地球儀さん。写り栄えのいい鮮やかな顔色をしています。



2007年11月26日月曜日

萩上直子監督「めがね」@新富座

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かもめ食堂の萩上直子監督の新作「めがね」を見に進富座へ。
めがねふき
 











気が向いてめがねをかけて行ったら、特製めがね拭きをもらう。進富座のロゴがいい。
 映画の舞台はヘルシンキから日本の浜辺のある宿へ。
 堤防に座ってたそがれている婆さんはうちの地元にはいくらでもいる。本当は堤防に座るのでなく手押し車に座るんだけどなあと思ったり。
 いつでもたそがれられる環境にいるけどもう少し後でもいいと思いつつ映画は楽しく見る。

 映画の内容は、何もない空間(というと語弊があるなあ)と食事を囲む空間を見ていてそれが楽しくなってくる映画。それが永遠でなくって春という一時期の話というのもまたいい。5月頃の浜辺でカキ氷を食べながら波の満ち引きを眺めたり、マンドリンの音色を聞いていたら最高だろうなあ。
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それにしても今回も朝食が美味しそうに映っている。
 きっと、もたいさんは春以外はヘルシンキにいるのだと思う。
 そして、メルシー体操の振り付けは珍しいキノコ舞踏団だそうで、なるほどなと思う。


2007年11月9日金曜日

二階堂和美のアルバムが好きで今回はバンド編成でサポートに渋谷毅さんに赤犬さんにmama!milkの生駒さんがでるなら行かないわけには行けません。


 会場は皆が座れるくらいの人の入り。さながらディナーショウのよう。 得三はご飯がおいしいのでうれしい。キノコとトマトのスパゲティを頼む。そんなこんなしてると二階堂のラジオの特別版といって番組?が始まる。いい演出だね。


 ラジオも終わりを告げてステージの照明が落ち生駒さんと赤犬のヒデオさんりしゅうさんだいさんが登場。カサカサという紙の擦れる音がアンプごしに聞こえる。それとともに静かに金属音が聞こえて来る。生駒さんが暗闇で回しているオルゴール(手回しオルガン)の音。


その音に合わせてギター、ベース、ドラムがゆっくり音を合わせていく。そんなところでニカさん登場。最初の2曲はしっとりとうたって3曲目に「向日月」。しっとりから華やかに彩りがかわってくる。生駒さんの大胆に背中の切れた黒いドレスと黒いアコーディオンに、楽器の蛇腹を大きく開いたときの隙間から見える赤がとてもセクシー。


 「あの子のあの頃」からピアノに渋谷さんが加わる。渋谷さんは普段着のような格好でアップライトピアノの前に座りフランクな感じで演奏をする。ここで、渋谷さん以外のメンバーが退場。ピアノと弾き語りで名前は知らないけど1曲演奏。リズムの良い物悲しいような。そして、渋谷さんのピアノで「レールのその向こう」。素敵なピアノのフレーズ。


 そして、またメンバーが戻ってバンド編成で。次の曲は沿線に好きな人がいるということが分かったこと思った時に、不便なところと思って中世のヨーロッパをイメージして作ったそうで、弾き語りでもいいような颯爽と駆け抜けるような良い曲。


 で次が、フランスくらいをイメージしたちょっと灰色が買った感じから踊るスペインのような感じで、イメージだけで作ったんですけど、そのままアフリカの方へとなってぷわーとなる感じの曲だそうで、説明聞いて思わず笑ったけど、確かにそのような感じ(笑)


 そこで第一部終了。2部構成だそうで少しの休憩を経てライブ再開。江利チエミの曲で登場。ほんとディナーショーみたい(笑)。赤犬のメンバーも黒いジャケットを羽織ってバックバンドとして極めている感じ。ニカさんは首から包んだ赤いドレス。渋谷さんは変わらず(笑)


 後半は「アイレ可愛や」や「いてもたってもいられないわ」、「Lovers
Rock」に、もちろん日産マーチのCM曲の「ハミング・スイッチ」もやってかなり盛り上がる。マーチのイベントでも前座で歌ったそうで、メインはマッチ。されどマッチだそうで。


 アンコールではサザンの真夏の果実を楽団常夏バージョンで。ハミングする真夏の果実みたいな。アンコールは2回で最後は弾き語りで関白宣言。斉藤由貴の卒業はやろうと思って譜面を忘れてあわてて起こしたんだけど間に合わなかったそうで。フリだけ歌ってくれた。


 暖かく可愛い、で、しっとりとした関白宣言でライブ終了。


 ライブ後会場でライブアルバムを購入。以前アマゾンで注文して半年待って届かなかったやつ。やっとだよ。


 


 


名古屋 11/7(水)名古屋TOKUZO


渋谷毅:Piano


生駒祐子(mama!milk):Accordion, Orgel,他


クスミヒデオ(赤犬):Guitar


りしゅう(赤犬):Bass Guitar


だい(赤犬):Drums



2007年10月11日木曜日

camp in 朝霧JAM2007

今年も朝霧JAMへ。

今年も家の事情で2日目の昼までしかいれなかったけど、きっちり満足。PARA見れたし。


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今年は会場には11時頃の到着で去年より早い。今年もテントはAサイトの奥の端のほうだけどそんなに遠いと思わないので全然オッケー。


少し曇り気味で暑くもなく寒くもなくいい天気。ちょっと富士山が見えないのが残念。


結果的に富士山は夕方の赤富士の時と日の出の時に姿を見せてくれて、彼女(たしか山は女性だったはず)の役者っぷりに感動。


今年はかなり時間に余裕があるので、ゆったりご飯を食べて、Bサイトに行ってみたりとウロウロ。


そんなこんなでウロウロしているとリハが始まる。見たことないけどmad
caddieなのかな。サーフミュージックっぽい感じに演奏していて良い感じだなあと思う。


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で、2時になりライブがスタート。やっぱりさっきのはmad caddieでした。


ギター、ベース、ドラム、キーボード、トランペット、トロンボーンの構成で、いきなり入ったのはホーンから入るパブロックというかネオスカとかのような感じ。スペシャルズとかポーグスっぽくもある。朝霧はこういうの好きなのかな。調べてみるとスカパンクとかあるけど結構ゆったリ気味の曲もあって朝霧の1番目にはちょうど良い感じ。


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次いでTHE
MATTSON2を見にMOONSHINEへ。若干二十歳かー。スーツを着てても若いなあというのは良く分かる。良い意味でジャズのメソッドに染まりきっていない感じで。



ドラムとギターのコンビという構成はどちらかといえばサーフミュージックやジャムバンドのそれに近い感じ。ギターを中心のジャズというとスペシャルアザーズを思い出すと思ったけど、あとでThe
Pnuma Trioの方がよりそれ
に近いと思ったんだった。


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THE MATTSON2がまあまあという感じだったのでABD AL
MALIKもどんなものか見定めに行く。去年もフランスのホカポカとかラッパーだったけどこういうの好きなのかな。


どちらかといえばABD AL MALIKの方がオーセンティックなジャズだ。


ドラム、ウッドベース、グランドピアノ、パーカッション、ターンテーブルの構成でブルースやジャズのようなメロディに併せてアディダスっぽいジャージを着た黒人MCが歌うというよりラップというよりポエムリーディングのようにフランス語で喋っている。ホカポカとは大分イメージが違う。ブルースの新しい解釈ってやつなのかなあ。


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The Pnuma
Trioは「彼らのステージは、即興的な感覚とクラシック、ジャズ、ファンク、ドラムンベース、トランスなどの多彩なリズム、最新機材を駆使し常に新しい音を探求する姿勢と技術の高さが評判となり」という評判どおりジャムバンド的な要素が強くて聞いてて楽しくなる。


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とはいってもちょっと疲れたので会場の右の土手に転げながら気持ちいいなあと思いながら聞く。犬が跳ねるのが面白くって動画に撮る。(犬は踊ってるわけじゃないんだけど)スペアザっぽくもあるしエレクトロっぽくもあるし、ジャムバンドって最近はこういう方向が強くなってるのかな。



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レインボーステージへ戻ると凄い人が。ハナレグミは朝霧に来る人には好かれるんだなあ。たぶん1日目で一番人がいたような気がする。


曲目はあとでmixiで書いてあったけど


01、音タイム


02、踊る人たち


03、WALKING IN THE RHYTHM (FISHMANSのカバー)


04、MUSICA


05、明日天気になれ


06、スパゲッティーのびのび


僕は「WALKING IN THE RHYTHM」 まで聞く。


「音タイム」なんておもいっきりフォークだったりカントリーだったりするけど牧草地のようなステージでアコギをならして気持ちよく歌われたらかなわないね。それにしても心つかむの上手いなあ。


「踊る人たち」はあとでitunesで視聴してみたけど大分雰囲気違うね。


断然ライブのほうが良い。アコースティックだけどよりポップで。オオヤユウスケあたりがソロでも歌いそうだな。


WALKING IN THE RHYTHM
は歌いだしまで5分くらいレゲエっぽいリズムにスティールパンが少し絡んで、そのうちダブっぽい感じにもなってきて待ちに待って歌いだすという感じ。


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この見るとほんとよくウロウロしてるなあと自分ながら思うけど、あれもこれも見たいし。TOM
MIDDLETONも見たかった人の一人。結構ファットボーイのブライトンライブのCD


を思い出せるようなアッパーなDJで踊ってて楽しい。きれいめなハウスをやる人だなあ。


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照明と夕日が絡んでとてもキレイ。TOM MIDDLETONというひと結構ノリノリでベースを弾くまねをしたり自ら歌って見せたり。陽気やね。


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BOYS NOIZEはエフェクトにエフェクトをかぶせるという感じでほんまダフトパンクみたい。エレクトロの洪水みたいな演奏に楽しくなる。2人組みだと思ったら一人だったんですね。かなりかっこいい。このジャンル好きだな。


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卓球はまた見れるなあと思い、レインボーステージへ。THE
BAYSの演奏がかっこいい。STS9に近いかなあ。レインボーが夜のホワイトステージになってる。ドラム、ベース、キーボード、エフェクターという構成で生エレクトロて感じかな。たぶん一気に有名になるな。


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で、1日目のトリはコーネリアスコーネリアス好きだし、ツアーいけなかったんで嬉しいんだけど、1日目のトリはないかな。きっちり時間に始まってきっちり時間に終わるのはどうよ。正面は客いるんだけど横はガラガラ。まあ、正面で見ないと意味ないしね。辻川幸一郎ワールドだなあ。Count
Five Or Sixは小山田圭吾の作だったっけ。確かVHSをひたすら編


集して作ったとか言っていたし。昔のPVもいいなあ。昔の曲もやってくれて嬉しい。それにしても格段に演奏が上手くなってるなあ。以前はPVのビデオデッキに合わせて演奏してたけど今はどうなんだろう。アンダーワールドの時のTOMATOのVJとかのように音楽にあわせてVJが動くものもあるし。


それにしてもきっちり11時に終わるのはなしだよ。



2日目


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朝も6時前から凄い人の数。日の出まで待たされて待たされて、日の出に拍手が出るような太陽の大物ぷり。奥のディープな方へ行ったら朝ヨガ?やってました。


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A
HUNDRED BIRDS

ORCHESTRAはかなりの大所帯のグループでフルート、サックス、トランペット、ドラム2、キーボード3、ギター2、ベース1、コーラス3、指揮者1、ボーカル1、鉄琴1、ターンテーブル1の構成。ビックバンドジャズっぽい。DCPRGとはまた違う感じのファンクダンスミュージックかな。キーボードの色が強い気がした。キーボード色の強いグループなのかな。ボーカルが入るとブルース、レゲエ色が強くなっていた。


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Bettye
LaVetteは黒人の60歳くらいのブルースの女性。R&Bもブルースも初めてだけど、ボーカルと気迫で魅せる演技で凄いというのは分かる。彼女もこんな草原の前でしかもものすごく若い観客ばかりの前でやるのはめったにないんじゃないか。彼女すごくうれしそう。彼女のパフォーマンスが支持されているからだろう。


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Bettye LaVetteも途中で切り上げて、PARAを見にMOONSHINEへ。中納良恵も良かったらしいけど、今回はPARAを見たかった。


奇妙な音楽ですけど付いて来て下さいという山本精一さんのコメント。最初はCUBE。この曲四角形を描くような繰り返すリズムというかフレーズが微妙にスピードや角度がずれるような奇妙な感覚に陥る変な曲。だけど大好き。奇妙なリズムとフレーズの組み合わせと微妙なずれはダンスミュージックでもないし一つのリフを突き詰めるという感じでもないし。CUBEは最初はアルバムのように忠実に奏でているけど一人の演奏がずれるに従って他の人もずれていって混沌のヒリーインプロのような世界になってまた戻るというような感じ。


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空を見上げるとパラグライダーがゆったりと流れていく。これがまた音楽の感じを変にさせてくれて面白い。



なんかあとで聞くとOZOMATLIも面白かったそうだけど、これは時間的に無理だったわけで。まあ、仕方がないわなア。まあ久しぶりにたっぷり見て満足。



2007年9月30日日曜日

マニアック

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ニコ動便利だなあ。


昼間に用事があったので、空いた時間にタモリ倶楽部の鉄道企画を見る。


それにしてもRAG FAIRの土屋にくるりの岸田にラルクのkenまで登場とは。ラルクのkenは麻雀ということでの登場なのかな。


鉄道麻雀面白れー。鉄道企画でDVD出せばいいのに。


マニア向けタモリ倶楽部もいいなあ。


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昨日、進富座へ天然コケッコーを見に行こうと思っていったんだけど、なぜだかスケッチオブフランクゲーリーという建築の映画を見ようという気になって、そちらへ入ってしまう。天然コケッコーは結構客入ってるようだったなあ。こちらは女性一人に建築家風のスーツの男性3人。途中気持ちよくなって寝てしまいそうだったけど、それなりに楽しむ。建築の個展だと模型中心であまり面白くないんだよねー。あの落書きのような線から建物が出来るのがすごい。フランクゲーリーも言ってるけど完成した時の光に当たった感じがたまんないし。ドキュメンタリーは個展とかでも流されるけどいつも飛ばしてしまうのでゆったりと見るのもいいなあ。家出見たら絶対に寝てしまうな。



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そして、大人のの科学のテルミンミニを購入。そんなに難しくなく作れる。オシオレーターむき出しの音がたまんねーなあ。なんて書いてると聴き鉄の岸田とかわんねーなー。次はサンプラーやエフェクターに音取り込めるようにしないとなあ。



2007年8月29日水曜日

気になる二つのおぼえがき ケロミンと修悦体

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エアコンさんところからケロミン


http://www.keromin.com/


これはやばい。口の開き加減で音の高さが変わります。


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タエラマンさんところから佐藤修悦展


http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20513002&comment_count=15&comm_id=15110


9/2まで高円寺の古着屋シランプリで、ガムテープ文字でおなじみの佐藤修悦さんの展示があります。


こちらはそういえば2年前くらいに気に入って日記に書いたような記憶が。NHKも取材に来ているみたい。



2007年8月12日日曜日

東京上空→渋谷→科博→神保町

水曜日、木曜日と東京でした。


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 写真の某所にていろいろ説明を受ける。前に写るのは某社のグランド。一面某社だということでさすがでっかい会社だと感心する。(行ったのは某社ではありません)


 写真に撮りたいシステムがいろいろ並ぶが、機密だと困るので遠慮する。東京でも郊外というべきところなんだろうか、高尾山や富士山も見渡せる、らしい。


 この写真を一枚ぱちりと撮っているところに友達からメールが届く。夕方までなら時間があるのでお茶でもどうと言ってくれた。仕事なので会えないのが残念だけど、こういうところでメールで便りをくれるのはとても嬉しい。


 場所を代えて航空写真の撮影の体験。最新のDMC(デジタルマッピングカメラ)は一億画素ということで900メートル上空からとって側溝のふたまで識別できるのだそうだ。これ街中でパチリととればどうなるんだろう。ボケボケな質問だけど聞いとけばよかったな。


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 東京駅から一時間近くかけてやってきたのに、セスナだと横浜まで5分程度なのでやはり飛行機はすごい。そこから江ノ島までさらに5分もかからない。


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 3Dの都市シュミレーションも見たけどそれと代わらないような景色。なんだかジオラマを見ている気分。人や車は小さくて止まっているように見えるからだと思う。


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 多摩川周辺から見るどこまでも続く街の風景になんだか心が浮いたような気になる。電車で来るときに三鷹を過ぎたあたりから緑が増えてきたなあと思っていたけど上空からもそんな感じに写る。ベットタウンだ。なんかジブリやドラえもんを思い出すような風景だ。


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 横浜まで行きましょうということで見慣れたランドマークが見えてくる。そのまま江ノ島まで目指しましょうかと方向を代える。遠くに伊豆大島が見える。こんなに見えるのはめったにないようで。


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 江ノ島付近で見た相模湾が午後の日差しがさしてきれい。その後東京都庁や、六本木、皇居などを回って飛行場へ。


 お仕事はここまでで、渋谷へ向かう。


 渋さのライブを見にクアトロへ。


不破大輔/片山広明/小森慶子/立花秀輝/川口義之/佐藤帆/


鬼頭哲/北陽一郎/辰巳光英/高橋保行/室舘彩/ベン/


斉藤社長良一/大塚寛之/ファンテイル/関根真理/


ヒゴヒロシ/ツノ犬/磯部潤/藤掛正隆/渡部真一/


さやか/ペロ/東洋/しも/ちえ/たかこ/かえ/すがこ/


青山健一/横沢紅太郎/田中篤史


 当日券で会場に入ると片山さんがサックスのソロをしているところ。メンバー的な要素なのか。豊橋で見た感じで、片山さんのソロの後はロック色の強い感じ。こういう流れで行くのかなと思ったら、やはり混沌とした構成に。渋さ知らズの構成は年々若返っていくなあと思いながら踊る。名古屋に行きたいと思って行けなかったのだが、まさか渋谷で見るとは思ってもいなかった。


 そんなときにエアコンさんからメールが。無理にお茶でも誘うのは悪いかなあと思っていたら、きてくれるということだったのでお言葉に甘えることに。


 ある意味エアコンさんと話ができるというのは外タレ以上にレアかもしれない。


 エアコンさんと会う約束をして、一時間ほど渋さを見て踊る。


 その後ハチ公前でエアコンさんにあう。夏とは思えない赤いマフラーをしているというメールだったので探すが見当たらず。青いマフラーをしている人はいる。電話をしたら違うところに赤いマフラーをした人が。


 久しぶりに会ったエアコンさんは前と違うイメージ。何しろ以前が夕闇前の野音で2・3分ほどあった程度なので。僕はエアコンさんを背の高い人だと思っていたし、エアコンさんは僕は背が低いと思ってたし、完全に階段の差だねと笑う。


 渋谷の沖縄風の居酒屋でおしゃべり。素敵な人との話は時間がたつのが早い。プリクラも見せてもらって、そこには懐かしい人の写真も。久しぶりに楽しい時間を過ごす。


 翌日は代休をとったのでエアコンさんが見たいといっていたインカ・マヤ・アステカ展を見に科博へ。科博は予想以上によくなっていて驚く。


 インカ・マヤ・アステカ展の展示は多すぎず、少なすぎずの分量で500円で音声ガイドを借りて歩けば、NHKスペシャルのよう。



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 展示のスタイルは歴史博物館のような展示物を順次陳列するオーソドックスなスタイルだけど、小中学生を含めて人は多い。ミイラ目当てなのだろう。


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 戦士の家にある等身大の鷲の戦士の像と等身大の死神の像は異様な空気をかもし出している。戦士の家に鷲の戦士の像があるなんてナルシストだなんて思ったりもしたけど、同じ家に心臓の飛び出た死神の像が同居しているなんて。ものすごく生と死が同居しているイメージを受ける。


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 面白かったのは、マヤ文字解読の話で、装飾と思っていたマヤの壁画の文様が文字だったということ。


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 ここらへんもっと詳しく知りたいなあと「マヤ文字解読」で検索してみたら、「マヤ文字解読」という初期の解読チームの中心を担った著者が書き上げたマヤ文字解読ノンフィクションというのがあってこれはちょっと読んでみたい。「わずかな手がかりを解読につなげる若き研究者たちの推理は本格ミステリそのもの」だそうで買おうかなと思う。


 この展覧会ですが、物販が充実していて物販を見るだけで時間が過ぎていく。ipodを入れるのにちょうどいいようなケースがあったので購入。鳥や動物のお面にも惹かれるが値段が値段なのであきらめる。ちょっと小さめで顔からはみ出そうだし。いや買ったところでかぶる機会はないですけど。


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 あと、インカコーラ買いました。ゴールデンコーラということで黄色いです。コーラというよりはメローイエロー(スイートキッス)の味。あ、かはく限定がちゃがちゃを逃したのは残念。ハチ公とか縄文人とかが出るみたい。


 科博に以前に来たときは新館とかできる前で、やたらとでかい古い博物館というイメージだったのだけど、思いっきり変わった。地球館という新館は、日本科学未来館と同じ人が展示にかかわったのじゃないかというくらい展示方法が変化している。


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 陳列から体験というようなコンセプトの変化を感じる。


動くからくり人形を見るのも初めての体験


 3階には大量の剥製が陳列されているのだけど照明を消して陳列することにより迫力が出ている。


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 子供が多かったのだけど怖いーと言う声が多く聞こえてくるあたり、展示としては成功なんだろうなあ。


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 日本初の真空管コンピュータだそうで、ヤンさんを思い出すかっこいい構造物だと思う。


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 科博はほかにも見所たっぷりで、時間が思った以上に過ぎてしまった。


 本当はこの後神保町へ向かおうと思っていたのだけど思わず時間を使ってしまってあまり周れなくなってしまった。暑いのもあってぐるりと様子見のように覗くことにした。


 実は、早苗さんが記事を書いているDTP
WORLDの特集「街へ出よ、本を探そう」が気になって、そこに特集しているおもしろい本を揃えている本屋さんを見てみたいと思ったのだけど、結構恵比寿とか神保町以外も多かった。1店を見るために恵比寿行ってもなあという気もあり、あと、神保町へ行けばここ以外も面白い本があるかなと思っていってみることに。


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 キントト文庫という看板のやけに目に付く古書店に入ってみるといきなり目の前に今和次郎の「考現学」の本がこれみよがしに置かれている。他にも落語の本や風俗・珍奇・奇怪・滑稽・可憐資料が並ぶ。おもちゃからエログロナンセンスから中原淳一から小林健二まである。時間があればもっと覗いて見たいと思うが時間がないので他も見て回ることに


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 ショーウインドウの浮世絵に惹かれて「大屋書房」に入ってみるとこれまた壮観な和本の並びと、筆で書かれたしおりが目に付く。まるでほんの並びが江戸文化を見せるためのセットのよう。


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 外国人の方が写真を撮っていくのもうなずける。そしてそこに並ぶは大学で見た和本の名前の数々。歴史的な名前の本がこんなところで買えるとは。


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 といっても手が出せる値段ではないし、「湖月抄」と桐の箱に入ってあったり、「金○○万圓」と書かれているあたり素人さんを寄せ付けない雰囲気たっぷり。


 あ、写真を撮ったときには気づかなかったけど「妖怪曼荼羅」という本がある。気になるなあ。


 やはり神保町は涼しくなったらまた行かなくてはと思う。