2006年1月7日土曜日

草間弥生永遠の現在

草間弥生永遠の現在.jpg
草間弥生永遠の現在



 草間さんの世界を知りたいなら、個展を見に行くのが一番です。やはり画集では細かい質感は知りえません。
 特に水玉強迫とか天国の梯子や水上の蛍などのようなインスタレーションの作品はその場にいることで分かりえますし。
 絵画作品などにしても無限の網の白い絵の具が隆起していることは分かりません。
 森美術館であったハーイ、コンニチワ!のインスタレーションは干草の匂いが強烈に脳裏に残るものだったとは個展を見ていない人はこの画集からでは分からないでしょう。
 しかし、一度でも個展に足を運んだ人ならこの本を見て全ての思い出が脳裏によみがえるでしょう。宇宙の心という巨大なミラーボールがコキコキと音を出しながらゆったりと回転する空間や、自己消滅などの赤のドットの作品における血の感覚や。
 そして今だ一度も見に行っていない人にとっても最高の画集になることでしょう。あの、「永遠の現在」というボリュームたっぷりの「草間弥生展」の感覚を取り戻させるほどの沢山の作品がこの画集に載っています。そしてドットや網の作品は画集で見てもやはり強迫的で吸い込まれそうで素敵です。
 これを見た人はきっと本物を見たくなるでしょう。

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