2007年12月9日日曜日

NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTETを考える

 


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  コミュより



<菊地成孔 - 新プロジェクトは、マイルスサウンドのポリリズムを際立たせ、クールにダブをコラージュ、『管理された偶然』の中に、ジャズを再生する。>

<60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットの4部作(E.S.P/Miles Smiles/Sorcerer/Nefertiti)をマトリックスに、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィーのジャズを引用。菊地成孔が、アブストラクト且つファンキーに研ぎ澄まされた“21世紀の二管ハードバップサウンド”とも呼べる全く新しいジャズミュージックを創りあげた>

[メンバー]
菊地成孔(ts)
類家心平(tp)
坪口昌恭(p)
鈴木正人(b)
本田珠也(ds)
Pardon木村(Dub Engineer)



菊地HPより




最新発明がダブ・セクステットという事に成ります。「今までで一番オーセンティックでスタンダードなバンドだ。今度ばかりは永久にその考えは変わらないだろう」と思うのですが



オーセンティックというのは菊地さんとしてのオーセンティックなジャズというのは60年代のマイルスということなんだろうか。



ダブセクステットのアルバムをお聴きに成れば、<発展型>と言いながら、全然別モノであることがお解り頂けるでしょう)


クインテットライブダブが50年代マイルスならダブセクステットが60年代という意味での別ものだということだろう。ドラムが藤井さんから本田珠也さんという人に変わったというのも大きい変化のようだし。かなりロック寄りなドラムを叩くみたいで良いようなので期待が持てそう。
でも21世紀の二管ハードバップサウンドというのも気になるわけでいわゆる王道ということですよね。




と言う訳で、次に出る作品がニューアルバムでありデビューアルバムである新バンドですが、正式名称は「菊地成孔ダブ・セクステット(六重奏団)」という物で、これは言うまでもなく「クンテット(五重奏団)・ライブ・ダブ」の発展型です。04年より足掛け4年間活動したクインテット・ライブ・ダブを解散させ(ラストライブを来年の1月に行います。詳細は後ほど)、新たに結成しました。

 メンバーはワタシ以下、クインテットからの残留組が坪口(ピアノ&エレクトロニクス)、パードン木村(ダブエンジニアリング、ターンテーブル、エレクトロニクス)の3人、ベースがペペの鈴木正人、全くの新顔がドラムスが本多珠也、トランペットが類家心平、という、ワタシが初めてやるハードパップの基本編成(+ダブエンジニア)によるバンドです。

 音楽の内容はアルバムを聴いて頂くとして、このバンドで、ワタシ初めて「バンド最年長」になりまして(菊地&木村44歳、坪口42歳、本多37歳、鈴木36歳、類家31歳)、しかもヴォーカルもアルトサックスも無しのテナーのみ、アルバムにはスタンダード曲もバラードも入っていないオールオリジナル、作曲陣はワタシと鈴木、坪口の3人、と書けば、マイルスマニアの方ならば大体お察しがつくと思われます。アルバムのセッション日数は3日間でしたが、これは「マイルス・スマイルス」「ESP」「ネフェルティティ」「ソーサラー」、所謂「セカンドクインテット・スタジオ4部作」が総て3日間で録音された事(「ナッシングライクユー」は例外として)に倣っています。

 ワタシが手がけて来たバンドの中で、糖度(スイートさ)を最も低く(ゼロに近い)設定したハードな物件ですので、淑女の皆様のお口に合うかどうか心配ですが、08年はメンバーを刷新した第二期ペペ・トルメント・アスカラール(現在アルバム準備中)とダブ・セクステット、そしてヴォーカル物ユニットの三本立てで活動しようと思います。お楽しみに。ごきげんよう。

糖度ゼロいいなあ。いいなあ。エリック・ドルフィーのジャズを引用というのもいい。



ダブ・セクステットはツアー・デビューが決まりまして、即ち東京でデビューライブをするのではなく、先ずはツアーに出て、終えてから東京でやります。スタート地点は博多もしくは岡山で、どちらがダブセクステットの最初の地に成るかは現在検討中ですが、以後北上する形で名古屋、神戸、仙台と5カ所サーキットし、東京で実質上のデビューライブを行います。

愛知芸術文化センターから来たチラシに2/19の19:00~菊地成孔のアーティストトークの案内があったからこの前後が怪しい気がするけど・・・



アルバムは全8曲。タイトルは
「THE REVOLUTION WILL NOT BE COMPUTERIZED / NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTET」」
 というもので、無理矢理訳すならば「革命はコンピューター管理されない」といった所でしょうか。さる有名なアーティストの有名な曲名のモジリである事は言うまでもありません。

「管理された偶然」とこのタイトルなら期待してしまう。



仕事抜きだったらとろけてしまいそうなセッティングですが、類家君の素晴らしいトランペットをプラグインで電子音に変換したり、(本多)珠也のドラムソロにフィルターをかけてフィードバック発振させたりする作業に熱中していると、時間があっという間に過ぎて行きます。

ほんまとろけそう。良い音楽をプラグインで電子音に変換出来たらとろけるよね。
類家君と珠也さんの二人は知らなかったんだけど、youtubeや他の人の評価を見てると期待できそう。

1 件のコメント:

  1. おぼえがき
    Dub Sorcererの類家さんのトランペットと本田珠也さんのドラムがいい。
    ドラムの熱くクールな感じと電子音に切り替わるあたりがいいかな。
    AAALはまんまドルフィーじゃん。
    Parlaのように耽美的なサックスにダブは良く合うんだよね。
    ライブ会場で聴くとまたいいんだろう。
    それにしてもDub SorcererやSusan Sontagのような感じが続けばうれしいのだが。
    類家さんと本田さんに期待。類家さんと本田さんを見にブルーノートにいってもいいかな。
    あ、坪口さんのピアノはいつもながら好きです。

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