菊地成孔ダブセクステットを見に名古屋ブルーノートへ。
菊地成孔クインテッドを見に大阪ブルーノート(今のビルボード)へ行ったことはあるけど、名古屋は初めて。栄のビルを地下へ階段を進んでいくと、数人が階段で待っている。オープンの数分前だったので多くは中の待合でずらっと並んだイスに座って待っている。奥にはクロークがあってその横がバーカウンター。色調はブルーノートだから大阪と同じだけど、ちょっとしたホテルのよう。
会場は横に広いというイメージのあった大阪とは違って、奥も横も少し広い感じ。ご飯を食べておしゃべりをしているともうあっという間に開演に。
菊地成孔クインテッドの時は後ろにいてダブ処理を施していたパードン木村さんは今度はステージに上がり、ライブエレクトロニクス奏者としてアナログシンセやKAOSS PADでけっこう激しく音を変えていく。
KAOSS PADを使うのはパードンさんだけかと思ったら、ピアノの坪口さんまで。クインテッドの時はピアノだけだったけど今回はなんども音をサンプリングしてKAOSS PADでグニグニと加工して。やっぱりあの人は面白い。
それにしても惹かれたのはトランペットの類家さん。あれだけ攻撃的で迫力のある演奏は見ていて楽しい。いい演奏をする人は構えも素晴らしい。
今回アンコール以外は糖度の少ない感じで、1曲目から『スーザン・ソンタグ』で、突っ走るような演奏にあっという間に70分が経っていた。
本当はアンコール込みで70分までしかやったらいけなかったんだそうだけど、アンコールまでに70分が過ぎ、急いでメンバー紹介しますといつもの早口がより早口に。じゃあ最後俺と類家と坪口で2パートづつやっておしまいということでとさっと演奏してさっと終わる。
アンコールが非常に甘く感じたのは、アンコール以外の演奏がドライでビターだったからか。
クインテッドがバンドのバランスに配慮した感じだとしたら、セクステッドはドルフィーをトランペットとサックスとライブエレクトロニクスをかけたピアノで強めた感じで、ある意味菊地さんのやりたいことを炸裂させた結果のようだと思った。
2008年3月24日月曜日
2007年12月9日日曜日
NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTETを考える
コミュより
<菊地成孔 - 新プロジェクトは、マイルスサウンドのポリリズムを際立たせ、クールにダブをコラージュ、『管理された偶然』の中に、ジャズを再生する。>
<60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットの4部作(E.S.P/Miles Smiles/Sorcerer/Nefertiti)をマトリックスに、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィーのジャズを引用。菊地成孔が、アブストラクト且つファンキーに研ぎ澄まされた“21世紀の二管ハードバップサウンド”とも呼べる全く新しいジャズミュージックを創りあげた>
[メンバー]
菊地成孔(ts)
類家心平(tp)
坪口昌恭(p)
鈴木正人(b)
本田珠也(ds)
Pardon木村(Dub Engineer)
菊地HPより
最新発明がダブ・セクステットという事に成ります。「今までで一番オーセンティックでスタンダードなバンドだ。今度ばかりは永久にその考えは変わらないだろう」と思うのですが
オーセンティックというのは菊地さんとしてのオーセンティックなジャズというのは60年代のマイルスということなんだろうか。
ダブセクステットのアルバムをお聴きに成れば、<発展型>と言いながら、全然別モノであることがお解り頂けるでしょう)
クインテットライブダブが50年代マイルスならダブセクステットが60年代という意味での別ものだということだろう。ドラムが藤井さんから本田珠也さんという人に変わったというのも大きい変化のようだし。かなりロック寄りなドラムを叩くみたいで良いようなので期待が持てそう。
でも21世紀の二管ハードバップサウンドというのも気になるわけでいわゆる王道ということですよね。
と言う訳で、次に出る作品がニューアルバムでありデビューアルバムである新バンドですが、正式名称は「菊地成孔ダブ・セクステット(六重奏団)」という物で、これは言うまでもなく「クンテット(五重奏団)・ライブ・ダブ」の発展型です。04年より足掛け4年間活動したクインテット・ライブ・ダブを解散させ(ラストライブを来年の1月に行います。詳細は後ほど)、新たに結成しました。
メンバーはワタシ以下、クインテットからの残留組が坪口(ピアノ&エレクトロニクス)、パードン木村(ダブエンジニアリング、ターンテーブル、エレクトロニクス)の3人、ベースがペペの鈴木正人、全くの新顔がドラムスが本多珠也、トランペットが類家心平、という、ワタシが初めてやるハードパップの基本編成(+ダブエンジニア)によるバンドです。
音楽の内容はアルバムを聴いて頂くとして、このバンドで、ワタシ初めて「バンド最年長」になりまして(菊地&木村44歳、坪口42歳、本多37歳、鈴木36歳、類家31歳)、しかもヴォーカルもアルトサックスも無しのテナーのみ、アルバムにはスタンダード曲もバラードも入っていないオールオリジナル、作曲陣はワタシと鈴木、坪口の3人、と書けば、マイルスマニアの方ならば大体お察しがつくと思われます。アルバムのセッション日数は3日間でしたが、これは「マイルス・スマイルス」「ESP」「ネフェルティティ」「ソーサラー」、所謂「セカンドクインテット・スタジオ4部作」が総て3日間で録音された事(「ナッシングライクユー」は例外として)に倣っています。
ワタシが手がけて来たバンドの中で、糖度(スイートさ)を最も低く(ゼロに近い)設定したハードな物件ですので、淑女の皆様のお口に合うかどうか心配ですが、08年はメンバーを刷新した第二期ペペ・トルメント・アスカラール(現在アルバム準備中)とダブ・セクステット、そしてヴォーカル物ユニットの三本立てで活動しようと思います。お楽しみに。ごきげんよう。
糖度ゼロいいなあ。いいなあ。エリック・ドルフィーのジャズを引用というのもいい。
ダブ・セクステットはツアー・デビューが決まりまして、即ち東京でデビューライブをするのではなく、先ずはツアーに出て、終えてから東京でやります。スタート地点は博多もしくは岡山で、どちらがダブセクステットの最初の地に成るかは現在検討中ですが、以後北上する形で名古屋、神戸、仙台と5カ所サーキットし、東京で実質上のデビューライブを行います。
愛知芸術文化センターから来たチラシに2/19の19:00~菊地成孔のアーティストトークの案内があったからこの前後が怪しい気がするけど・・・
アルバムは全8曲。タイトルは
「THE REVOLUTION WILL NOT BE COMPUTERIZED / NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTET」」
というもので、無理矢理訳すならば「革命はコンピューター管理されない」といった所でしょうか。さる有名なアーティストの有名な曲名のモジリである事は言うまでもありません。
「管理された偶然」とこのタイトルなら期待してしまう。
仕事抜きだったらとろけてしまいそうなセッティングですが、類家君の素晴らしいトランペットをプラグインで電子音に変換したり、(本多)珠也のドラムソロにフィルターをかけてフィードバック発振させたりする作業に熱中していると、時間があっという間に過ぎて行きます。
ほんまとろけそう。良い音楽をプラグインで電子音に変換出来たらとろけるよね。
類家君と珠也さんの二人は知らなかったんだけど、youtubeや他の人の評価を見てると期待できそう。
2005年5月8日日曜日
菊池成孔クインテット・ライブダブ@ブルーノート大阪 2005/05/07
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あっと言う間のひとときなのに、時計をみてもうこんなに経ったのかと勘違いをしてしまった。慌ててブルーノートを後にし歩き始めて誤りに気付くがもうおそかった。菊地さんのサインもらい損ねた。はっきりいって時間を見ながら二時間も感覚が狂うのはめずらしい。おそらく内容への充実感が感覚を狂わ せたのでしょう。こんだけ満足したんだから短く感じるのも当然、時間があっというまに経ってしまったのも当然という幸福な錯覚にかかってしまった。
去年のP-hourとはまた違う空間。p-hourが熱帯の中のブルーのシャーベットのような感じ、UAのトッピングは柑橘系のソースという感じでしたが、ブルーノートの場合はブルーのシャーベットはそのままですが、ストリングスとカヒミ・カリィのトッピングが甘美なソースという感じで甘い優雅な空間となっていました。
カヒミ・カリィが喋ると周りもヒソヒソ話になる。
去年の大友良英ニュージャズオーケストラにゲスト出演したときよりも、色っぽさが強い。あの照明が照らす表情の影の部分がものすごく色っぽい。
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菊池成孔クインテット・ライブダブは、菊地さんの(歓楽街のようなと良く言われる)甘美なサックス、クールで硬質感とアンビエント感のある菊地雅晃さんのベースライン、時に甘いラインと時に複雑で技巧にとんだ高音で硬質のメロディを自在に奏でる坪口さんのピアノ、基本的なジャズフレーズに忠実な藤井さんのドラムと言う具合です。そして、ライブ・ダブ担当というパードン木村さんがダブ処理をするので、曲によってはフレーズは細かく分断されて並べられている。乾いた残響感がブルーノートの空間とよくあう。
ただ、カヒミさんや菊地さんが歌う曲やストリングスの入った曲は優美なフレーズが続く。
アンコール前の最後、藤井さんのドラムソロとEMSかMS-10かのアナログシンセと思われる浮遊感のある電子音が残響音のように残った。
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白ワイン
本鮪中トロと平貝の焼霜造り
エスプレッソ
正面後ろのソファーからゆったりとエスプレッソを飲みながら音に浸ってました。
アンコール
Crazy He Calls Me
The Wizard Hits It Even On A Rainy Day
南米のエリザベステーラーから1曲、デギュスタシオン・ア・ジャズから1曲、いずれも甘い曲でゆったりとした夜を演出するかのようにライブは終わっていきました。
2004年7月18日日曜日
菊地成孔クインテットwithUA 2004/07/17
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ジャズからanodeへ向かう途中というか、拡散へ向かいそうな方向を1本の紐でつなぎとめているというか、ONJQはそんな感じだった。
それに比べて菊地成孔クインテットは、ベクトルとしては逆の方向へ向いていると思います。中心へ中心へ向かう感じと言うか。いかにシンプルに、それを50年代のデュークエリントンオーケストラの頃のようにジャズで心を躍らせれるかというような目的のような音でした。
PAにZAKを迎えているというのはそれこそ正しい選択だし、スピーカー越しの音に心が響くというのは現代の音なんだなあと思います。
世の中にはZAKがPAをするからライブに行くという人もいるわけで、この音はパッケージにしまいこんでも伝わらない訳です。貴重な空間に居るという感じが余計音を良くさせます。漂う空気の感じというのはパッケージではやはり伝わらないのです。
フィッシュマンズの野音の熱帯のオアシスのような感じはやはり日比谷の野音に行かなくてはわかりません。
それと同じで、音が空気に乗る感じを味わえたのは貴重かな。
まるで熱帯雨林の交響楽団のような。菊地さん以下、上下ともスーツで決めていてPAのZAKもスーツで、舞台とPAだけ熱帯雨林のオアシスかというような雰囲気でした。UAの新調したというドレス。右手と右足を同時に出すようなぎこちない歩き方に笑ったけど、菊地さんのサックスとかと調和する歌声のよさに感動した。UAてそれ自体が一つのパートだと思った。
僕は菊地さんの作るゆったりしたダンスナンバーが好きなので(ミラーボールとか)アンコールの曲はうれしかった。
良いものを見れたという感じになると暑さも疲れも飛んでしまうのでした。
Otomo Yoshihide orchestra feat Kahimi Karie 2004/07/17
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京都の夏は暑いと聞いていたけど、噂どおりの暑さ。でも夏の京大西部講堂はもっと暑い。40度から50度はあるのじゃないか熱気に満ちた熱帯雨林のようなような空間でのライブでした。
すごいよ。外に出たとたん涼しいと感じるのですから(笑)
空間に響く音を拾い、解釈しというライブでしたが空気の流れも耳に影響するというような世界でした。
Otomo Yoshihide orchestra feat Kahimi Karieのラストの曲、ジムオルークの「ユリイカ」が流れてきたとき、外から涼しい空気が流れてきて空気が変わる感じと曲のよさにゾクゾクした。
会場の外に多くの人が出て涼んでいるので、ビールを買って会場の外を周ってみる。勝井さんがうどんを売っている。Tシャツを買うとサインがもらえるみたい。勝井さん好きだけど・・・、ムーグさんなら買ったなTシャツ。
そういえば、今回大友良英ニュージャズビックバンドからOtomo Yoshihide orchestraに名前が変わったみたい。
それにしても、今回のOtomo Yoshihide orchestraと菊地成孔クインテット・ライブ・ダブですが、根底にジャズを置いているけど向かっている方向性はまったくの逆だなあと思えました。
Otomo Yoshihide orchestraは
大友良英:Guitar
アルフレッド・ハルト:Sax, Bass Clarinet etc.
津上研太:Sax
坪口昌恭:French Horn
青木泰成:Trombone
石川 高:笙
高良久美子:Vibraphone
Sachiko M:Sine Wave
水谷浩章:Bass
芳垣安洋:Drums, Trumpet
カヒミカリィ:Vocal(ゲスト)
という構成で、カヒミカリィというポピュラリティのある存在をゲストに向かえながらも、その存在から離れていこうというような演奏でした。ジャズの中心から離れようとしているかのような熱い演奏。
でも根本にジャズを置いているからまるで脳内で暴れまわるクールで熱い感じでした。
カヒミが加わる曲はバックバンドという感じなので一本の主旋律はしっかりしているけど壊さない範囲で各自のオリジナリティは触れる演奏が面白い。
カヒミカリィは浴衣で髪を後ろで結んで登場。40度以上の熱気に「そりゃ暑いですよ」といいながらも涼しそうに歌う様子は素敵です。
Sachiko Mのsignwaveが会場に静かな変調音をもたらす。
それにしても1曲目から一気に空気を変えるようなアルフレッド・ハルトの演奏に感動。この人サックスとクラリネットを同時に吹いたり、ホースのようなものを頭の上でブンブン回しながらそれを吹いて音を出したりしているのだけど、それ以上に音のよさに感動したよ。
会場の暑さは普通じゃなくって踊ってなくって立っているだけで顔から汗がポトポトと落ちてきて、ちょっと脱水気味になって途中会場を出て少し休憩。戻ると、暑いので後2曲ほどやって終わりますと。
そして、最後の曲「ユリイカ」は最初に書いたとおり。すばらしい。カヒミのフランス語の歌詞による静寂と哀愁に満ちた一本の主旋律からノイズというより各自のソロの集合に繋がっていくところは圧巻でした。
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